「秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖」では、三菱商事エナジーソリューションズ、三菱商事、シーテックによるコンソーシアムで、固定価格買取制度(FIT)を利用した買取価格は13.26円/kWh。
他社の約1/2倍であった。
独占した。
3海域については上限価格を29円/kWhに設定されていた。
「秋田県由利本荘市沖」では、三菱商事エナジーソリューションズ、三菱商事、ウェンティ・ジャパン、シーテックによるコンソーシアムが落札した。FITによる買取価格は11.99円/kWh。
三菱商事が見誤った洋上風力発電プロジェクト「三つの誤算」の正体を解き明かす。そして、エネルギー業界関係者の間でまことしやかにささやかれる、三菱商事が抱える洋上風力発電プロジェクトの巨額損失の規模も、ある前提を基にはじき出した。それは、三菱商事が商社王者から陥落するだけでなく、一気に業界3位まで滑り落ちるほどの衝撃的な額である。
政府公募の洋上風力発電プロジェクトコンペ第1弾(以下、第1ラウンド)は2021年12月24日、三菱商事の圧倒的な価格破壊による“全勝”で幕を閉じた。あれから約3年。同じく師走に驚天動地のそうしたうわさが、エネルギー業界関係者の間を駆け巡った。
三菱商事が商社王者の陥落危機に立たされている。その引き金となるのが、三菱商事が政府公募のコンペ第1弾で総取りした3海域の洋上風力発電プロジェクトだ。運転開始よりもはるか手前の段階で、円安、資材高、工程遅延の“トリプルパンチ”によって巨額減損の瀬戸際にある。巨額減損の危機を招いた背景には、三菱商事の三つの誤算が存在する。特集『洋上風力クライシス』の#1では、三菱商事の三つの誤算に加え、エネルギー業界関係者の間でうわさされる巨額減損の規模も明らかにする。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)