基礎断熱と床下エアコンは一体で、
心地よい温熱湿度環境をつくるが、
そればかりではない。
昨年の大規模な内水浸水に強かった。
秋田市のS 邸では周囲の内水浸水面は、
道路から930mm、床上130mmの高さだった。
布基礎の床断熱であれば床下換気口などから床下に浸水し、
その直後に床上まで浸水した。
しかし、
気密(水密)が高い基礎断熱では床下浸水で済んだ。
底盤コンクリート上300mm、床面下440mmで済み、
床の浸水が免れた。
室内の浸水は引違窓の召し合わせ部分、エアコンの結露水配管、
浴室や便器の排水管からの逆流からだった。
床上浸水になれば床の取り替え、間仕切り壁の下部の取り替え、
設備機器の取り替えが必要になり、改修工事費や工期が大規模になる。
基礎断熱のS邸では外壁の下部の改修、他は90万円弱で被害額が少なく済んだ。
床下エアコンは下部の送風整流版のみの浸水で、
洗浄後は直ちに運転し床下空間と木材の除湿乾燥に役立った。
気密性能の隙間相当面積は3.0cm3/m2 から3.4cm3/m2の少ない変化である。