CONCEPT

We know simple ways to build energy-efficient houses.

高性能・高断熱住宅の大きな目的の一つが、人と環境に負荷の少ない家をつくることです。
西方設計では、冬暖かく、夏涼しく、結露しない快適な家を実現するために、
雨や風や日射などのその土地の自然条件に沿った住宅の設計・デザインを心がけています。

高性能・高断熱住宅の大きな目的の一つが、人と環境に負荷の少ない家をつくることです。西方設計では、冬暖かく、夏涼しく、結露しない快適な家を実現するために、住宅の設計も雨や風や日射などの自然条件に沿ったデザインを心がけています。暖かさや涼しさ、空気の質といった目には見えない要素や体感しにくい現象を科学の基本理論や想像力で把握することも重要です。それは見た目だけにとどまらない、住宅の根幹部を設計をするのだともいえます。

西方設計ではこうした理念に基づき、高断熱・高気密住宅が世に広まる35年前から、家づくりのノウハウを積み重ね、精度を上げる努力をしてきました。そうして行き着いたのが「高性能な家を簡素につくる」という方法論です。断熱材を適材適所に選択し、施工方法を可能な限りシンプルにすることで精度をあげ、熱橋・隙間を減らし、自然のエネルギーを利用することで、つくるときにコストを抑えられ、住んでからはずっと省エネルギーな住宅となります。簡潔な間取りは構造の強さを合理的に実現し、シンプルな設備機器は使いやすさにつながります。簡素な内装・インテリアゆえにライフスタイルの変化に柔軟に対応し、次の住み手に受け継がれていきます。手に入りやすい部材(木材)を積極的に使用することでメンテンスがしやすく、長寿命の住宅となるのです。

人間が生き物として素直にのびのびと、健康的に暮らすための「高性能な家」を、北東北・秋田県の木都、能代より長年の経験と基本の理論に基づいてご提案します。

Strength of structure

一棟、一棟、 構造計算(許容応力度計算)をして
屋根から基礎、地面までの力の流れを 考慮して設計します。

地震や風による揺れに抵抗する壁を適切に配置し、1階、2階で壁の位置をあわせ、2階の床と屋根の剛性を組み合わせることで縦横に力を伝達し、無理せず、広々とした空間のある構造としつつ、家全体で揺れに対して強くしています(耐震等級3相当)。

特に基礎は床下エアコンの送風を邪魔するものが少ないオープンでフラットな構造とすることで、床下エアコン暖房の効率を高めています。基礎の底も平坦にし、断熱材を隙間なく敷き詰めつつ、締め固めた地面を荒らさないよう工夫をすることで、断熱性と耐震性を高めています。これまでの経験を活かし、さらに工夫することで理に適った簡潔な構造とします。

西方設計では木目が美しく、品質の優れた秋田スギの強度・乾燥をチェックし、許容耐力構造計算(許容応力度計算)をしています。循環資源である木材、それも秋田の地場産材を使用することは、省CO2、県内の森林と木材産業の活性化につながります。

Durability

建築物の長寿命化が進められています。
住宅は建てた方だけが住むものではなく、
その後も数世代にわたって 使いつづけられるようになります。

住宅の寿命が75年のアメリカや、90年のスウェーデンでは、「住宅は受け継ぐもの」という考え方は当たり前のことですが、日本では「住宅の寿命は30年」という常識がまだまだ根強いのは残念なことです。断熱、温熱、耐震、耐火という観点で躯体性能が十分な性能の家であれば、次世代にも受け継ぐことができるのです。上記の観点において、長年の知識・経験と技術の向上により、雨漏り、内部結露を防ぐこと、シロアリ対策を重点に置いています。

「木の家」は実は耐久性という点でもメリットがあります。資源循環性をもつ数少ない素材である木材は、部材が経年変化等で劣化した部分が出た場合でも、いつでも新しいものに交換することが可能だからです。メーカーの部材はいずれ必ず廃盤になりますが、木材はどの時代でも容易に入手できます。こうしてメンテナンスのしやすさを高めることは、長きにわたって住み継げる住宅のデザインに重要なポイントになります。

また、簡素な内装・インテリアは、ライフスタイルの変化に柔軟に対応します。その結果として次の住み手に受け継がれる、長寿命の住宅となるのです。個人住宅も一つの社会資本として、100年もつ家をデザインします。

Follow nature providence

自然摂理に従い、 自然を楽しみながら、
シェルターとしてもきちんと機能する 住まいが実現します。

吉村順三の「水は高いところから低いところに流れる。建築の雨じまいの納まりはこれで決まる。逆らったら 雨は漏る」という言葉は、西方設計の住宅の考え方の基本になっています。雨や風や日射などの自然条件もこれにあてはまるでしょう。

高断熱・高気密住宅では、ここに水蒸気や熱の流れの要素が加わります。水蒸気は水蒸気圧が高いところから低いところに流れ、露点温度以下のところでは結露します。水蒸気や熱の流れなどの目に見えず、体感しにくい現象を科学の基本理論や想像力で把握すること。それが住宅づくりを大きく変えました。こうした自然の摂理に沿った、根幹のデザインが生まれてくるように心がけています。

日本は美しく、豊かな四季に恵まれた国です。その恵みを室内でも存分に享受するには、やはり窓などの開口部が大きくあってほしいもの。しかし、住宅のなかで、もっとも熱損失が大きいのもまた開口部なのです。

西方設計では、開口部の豊かな表情は暮らしを彩るためにも必要であり、重要な役目を担うものであるという考えに基づき、北国・秋田であっても大きな窓があり、かつ暖かい住宅を実現するため、ドイツから部材を輸入し、地元・能代の工場で組み立てた超高性能断熱アルミ窓を採用するなど、独自のルートを確立し、高性能住宅の普及に努めてまいりました。西方設計オリジナルの大きな窓なら、むしろ太陽の光を室内に取り入れて暖かくする「暖房機」となり、自然摂理に従い、自然を楽しみながら、シェルターとしてもきちんと機能する住まいが実現します。

Heat insulation · airtight

住宅環境は人の健康と密接に関係しており、
室内の寒さや大きな温度差は 不快なばかりでなく脳卒中や心臓病、
神経痛、リウマチなどの要因にもなりえます。

とくにヒートショックによる死亡率は65歳を超えると一気に上がります。今や、ヒートショックによる死亡件数は交通事故による死亡件数よりも多いと言われています。秋田県内では、全国の状況よりもっと深刻です。このことから「快適な住宅は人が健康で長生きできる住宅である」ともいえます。

西方設計では、建物を高断熱・高気密化することで一年を通して快適な住空間を、より少ないエネルギーで得られるノウハウがあります。

その実践方法もきわめてシンプルです。冷房は日中の日射を庇や外付ブラインドなどでコントロールしつつ夜間の自然な通風を利用して行い、不足する分をエアコン等で補います。暖房は日射利用を基本とし、不足する分は床下空間を暖め、低輻射熱と自然対流によって、壁、天井、床の表面温度を室温に(19℃〜20℃)に近い程度まで温めることで、家全体を温度差が少なく、暖かく快適な温度・湿度に保ちます。目安としては、一般住宅ではQ値1.3かつ延べ床面積40坪以下のケースなら14畳用のエアコン1台で全館冷暖房をまかなえるイメージです。

断熱・気密は施工の精度に左右される部分ですが、工夫して設計することで、よりシンプルで施工しやすさが向上し、その結果より高い性能を得やすくなります。正しく断熱が施され、計画換気が正しく行われた気密性の高い住宅では、計画的な換気と湿度・温度コントロールによって、結露が生じづらく、その結果としてダニ・カビの繁殖も極めて少ない健康的な住空間となります。

Explanation of terms

  • UA値/Q値

    いずれも建物の断熱性能、どのくらい外の気温の影響を受けやすいかを表す数値です。
    UA値、Q値には計算式に違いがあり、UA値はQ値に比べて建物の形状による影響を受けにくく断熱性能を比較しやすいため、平成28年度省エネ基準では、UA値を使用する方向に切り替わっています。しかし光熱費を検討する場合は換気についても考慮されているQ値のほうを使います。西方設計では、床下エアコン暖房で全館暖房をまかなって快適に過ごすために、おおよそQ値1.3以下とを目標としています(建設地の気候条件にも左右されます)。

    いずれも値が小さいほど断熱性能がよく、外の気温の影響を受けにくいことを示しますが、単純にこの値が小さいからといって快適な家になるわけではありません。これにプラスして気密性と日射のコントロールが必要です。

  • C値

    実際に建物を測定した隙間がどれくらいあるかを表しています。値が小さいほど気密性能がよく隙間が少ない状態です。

    西方設計では、住宅の省エネ化に必要な程度に熱損失を抑えるためC値を0.5以下にすることとしています。この数値は同業者には「そこまでしなくてもいいのでは」といわれることもありますが、要点さえ押さえれば汎用技術の応用で十分にクリアできます。西方設計では、既存の技術をつかってリーズナブルな費用で効果的な施工をするノウハウを培っています。

  • ηAC

    冷房を使用する期間での日射の影響をあらわします。値が小さいほど日射が入りにくいため、室内が暑くなりにくく冷房がよく効きます。

    西方設計の家は、南面の大窓が一つの特徴です。庇や外付けブラインドのように窓の外側で日射を遮蔽する装置を中心に、地域や気候などの条件によるガラスの選、排熱窓などでオーバーヒートをコントロールします。

  • 年間暖房負荷(18-18℃)(21-21℃)

    (◯-◯℃)は計算時に設定した温度です。
    (18-18℃)は国が定める基準であり、日中18℃、就寝時18℃を意味します。(21-21℃)は日中21℃、就寝時21℃として暖房器具のサイズ選択の目安としたり、おおよその暖房費の計算に使用します。普段の暮らしにより近い室温の設定です。

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